極黒のブリュンヒルデ 第七巻 あらすじと感想
引き続き極黒のブリュンヒルデの感想を書いていきます。
今回で七巻です。
第六巻では研究所最強の予知能力者である瑞花を出し抜き、無事全員生還を果たし天文台に戻ってきます。
その後、海に遊びに行った際に良太が家庭教師している生徒の結花に魔法を使っているところを見られてしまいますが、うまく誤魔化すことに成功しました。
そしてとうとう投入されるSクラス魔法使いの通称『ヴァルキュリア』。
彼女は魔法使いを探知する魔法を使うことができ天文台に現れるのでした。
そして寧子のことを知っている彼女と寧子の関係はなんなのか。
第七巻楽しんで読んでいきましょう!
あらすじ
天文台の扉を吹き飛ばして現れた寧子そっくりなヴァルキュリアの真子。
真子は寧子に話しかけるも、寧子に忘れられてることに気付き落胆すると鎮死剤を渡すように言います。
渡さなければ寧子以外殺すと言う真子を殺してでも止めようとする寧子に真子は観念し薬は他の魔法使いから奪うと言ってその場から消えるのでした。
その頃初菜は友人と歩いていると目の前に真子が現れます。
真子に正体を聞かされた初菜は友人の命と引き換えに鎮死剤の保管場所を教えます。
その直後初菜を両断する真子。
真子が姿を消した後、初菜の体は再生し繋がりますがそれを見た友人は逃げ出します。
真子との会話から天文台に魔法使いがいることを知った初菜は天文台を目指すことにするのでした。
真子が去った後、出来事を整理するため温泉に浸かる良太。
そこへカズミが現れ、良太は真子との会話から推測した寧子の正体をカズミに尋ねます。
その問いにカズミは、寧子も昔は真子を超えるヴァルキュリアであったが記憶が消えたことで魔法が使えなくなり処分される予定であったと答えるのでした。
後日、近くの天文台を回る初菜は扉を壊された天文台を見つけ中に踏み入ります。
そこにはヴァルキュリア対策として鎮死剤切れを装って倒れている良太たちがいました。
訪れたのがヴァルキュリアでないことが分かった良太たちは起き上がると、カズミは相手が初菜だと気付きます。
つい先日友人に逃げられた初菜はカズミたちが良太を巻き込み、良太を信頼してることに不信感を持ちます。
そして偽装して体を赤ペンキに塗っていた彼女たちは初菜を連れ温泉に向かうのでした。
初菜は温泉で寧子たちの体を観察しながら良太の話を聞きます。
良太は他の人間と違うと言う彼女たちを見て初菜は良太を試すことにしました。
風呂から戻った良太はアンテナ塔上部の縁に座り込み動けなくなった初菜を見つけます。
助けるために塔を登ってきた良太を見た初菜は立ち上がりますが、縁から足を踏み外し落ちてしまいます。
それを見て過去のクロネコの出来事を思い出す良太。
良太は咄嗟に支柱を握り初菜の手を掴みますが支柱の上部が外れてしまい、良太も支柱にぶら下がる形なってしまいます。
2人の体重に支柱が軋むも手を離さない良太に初菜は心を許すのでした。
そして自身の魔法が再生で落ちても死なないから手を離して足場まで戻るように言います。
しかしそれでも良太は初菜の言葉が良太を助けるための嘘である可能性があると言い、後悔したくないから2人で落ちたとしても絶対離さないと提案を拒否します。
そして良太は初菜を振り子の反動で足場に放り投げるも、その反動で壊れてしまう支柱。
中空に放り出された良太が地面に衝突する直前、佳奈の予知から良太を探していた小鳥は良太と入れ替わることで助けます。
入れ替わることで運動エネルギーが消えることに良太は驚き、それを知らなかった小鳥を見て恐怖と安堵を感じます。
そしてアンテナ塔から降りてきた初菜は良太に謝り、好きだと言ってキスをするのでした。
天文台に戻ってきた良太たち。
良太は初菜の強引さに流されマッサージを受けます。
その光景に不満を募らせる寧子とカズミ。
カズミは初菜に帰るように言うが、帰らず天文台にいると言います。
そして寧子はその光景に耐えかね天文台を出ていきます。
展望台に来た寧子は良太のことを考えると胸が苦しくなり、病気だと思うのでした。
その後良太は小五郎の元を訪れます。
小五郎はその時、鎮死剤を別のアプローチから作るため昔の論文を読んでいました。
カズミに瑞花が言った言葉からきっとそれが鎮死剤を作る手掛かりだと言う良太。
そんな良太に小五郎はこの論文は昔天才だと思った男が書いたものだと言います。
その論文の著者欄に書かれている九(いちじく)の文字。
その頃、研究所で九と呼ばれた所長はヴァルキュリアを自由にさせてしまった責任を上層部に問われ、九は自身の手でヴァルキュリアを連れ戻してくると言うのでした。
良太は小五郎のところから帰る途中、大学の正門で待っていたカズミに会います。
カズミは初菜のキスを見て負けてられないと良太を夜景の綺麗なところに呼び出すもキスを出来ずにいました。
勇気が出ないカズミが天文台に帰ると言うと、良太は折角だからもっと見ていこうと引き留めた際に事故でカズミとキスをしてしまうのでした。
翌日、監視を殺し薬を手に入れ自由を満喫する真子の元に九が現れます。
九を見た真子は今までの実験を思い出し殺意を向け殺そうとします。
その瞬間、九に頬をはたかれる真子。
はたかれたことに真子は怒りを向けますが、直後人が変わったように泣き出すと九に謝り嫌いにならないでと抱きつくのでした。
普通の高校生として過ごす魔法使いの少女たちにはとうとう1学期の終業式が訪れていました。
良太はその帰り道天文台に続く階段の下でカズミに引き留められます。
昨日のことで気まずい良太にカズミはファーストキスを事故扱いしてほしくないと再びキスをし走り去ります。
階段の上でそれを目撃してしまう寧子。
名前を呼ばれ寧子に気付いた良太は驚き、寧子はその場から逃げ出してしまいます。
良太はそれを追いかけ天文台にたどり着くも寧子はそこにおらず、その様子を見た初菜は良太に誰が好きなのか問いかけました。
そして初菜に自分たちには時間がないのだと言われた良太は逃げ出すように天文台を出ていきます。
その頃、前に住んでいた廃村に来ていた寧子は良太とカズミが好き同士なのだと思い祝福しようとするも涙が止まらない自分に戸惑うのでした。
寧子を探しに天文台を出た良太はカズミに出会います。
そこで良太はカズミに好きな人がいるのかと聞かれ、昔死なせてしまった幼馴染のクロネコが好きなのだと言います。
そして良太は寧子にはクロネコにあったほくろがないから別人だと言い、もしクロネコが生きていたら人生を捧げてもいいとカズミに打ち明けました。
それに対しカズミは今好きな子がいないのか、自分がキスをして何とも思わなかったのかと聞きます。
良太は恥ずかしそうに2回もされたら気にならないわけがないと答えるのでした。
天文台に戻ってきた寧子は佳奈に良太のことを思うと胸が苦しく、良太とカズミが仲良くしてるのを見ると涙が出てくると言います。
それを聞いた佳奈は寧子に良太が好きだからだと答えました。
そこへ戻ってきたカズミは寧子の服を脱がすとクロネコにあったというほくろを見つけます。
そしてその事実を良太に伝えるべきかと悩むのでした。
次の日、小五郎の元に訪れた良太は鎮死剤の作成が大幅に短縮が出来そうだと聞かされます。
喜ぶ良太に小五郎が提示した期間は1ヵ月。
その時点で残ってる鎮死剤の数は42個。
それを聞いた小五郎は良太に取捨選択を迫ります。
重い足取りで戻る天文台に戻る良太。
良太は小五郎に言われたことを少女たちに伝えます。
それにくじ引きを提案するも、初菜は参加しないと寝床に行き、他の少女たちもカズミに生きるように言います。
しかしカズミは皆で残り1週間を過ごしたいと言い皆で風呂に向かうのでした。
彼女たちの選択に納得しつつも助けたいと思う良太の元に、寝床で隠し持ってた薬の個数を数えた初菜が戻ってきます。
それを見た良太はさっき誰が好きなのかと言われた質問に昔死なせてしまった幼馴染だと答え、初菜は良太にどんな子だったのかと尋ねます。
クロネコの特徴であるほくろの話を聞いた初菜はそのほくろが少し場所は違うがあったと言うのでした。
それに驚愕する良太。
そして風呂から戻った寧子を見た良太は少し違う場所にクロネコと同じほくろがあることに気付くのでした。
ここで第七巻は終わります。
感想
なんか急にいろいろと展開が進みましたね。
寧子の過去、鎮死剤の製造方法、研究所の所長の正体に極めつけは良太と少女たちの関係。
伏線はいろいろありましたが寧子はやはりもともと強い魔法使いだったんですね。
ただまだどんな風に過ごしていたかなど細かい部分はわかっておらずどんな魔法が使えたかなど謎です。
そしてそんな強かった寧子より現状探されている小鳥って一体何者なのか謎は深まるばかりです。
しかし今回はいろいろ謎が解けましたが、それ以上に良太たちの関係がどうなるか気になりますね。
新しく出てきた初菜に翻弄される寧子とカズミ。
カズミは初菜に対抗しようと頑張るも寧子がクロネコであると確信し悩みます。
それに対し寧子も良太への気持ちを佳奈に気付かされ、意識するようになったみたいです。
そしてとうとう良太が寧子がクロネコだと気付きましたね。
読者からしたらいつ気付くんだかともやもやしてましたがようやくです。
しかも薬のコピーできる期間に対して圧倒的に数が足りない状況で気づいてしまった良太がどんな選択をするのか第八巻が見ものです。
でもなんか瑞花が言ったニュアンス的に論文が鎮死剤のこととは違う気がするんですよね。
他に薬があるんじゃないかと予想しておきます。
てことで第七巻の感想を終わります。
ではまたノシ