極黒のブリュンヒルデ 第二巻 あらすじと感想
引き続き極黒のブリュンヒルデ、第二巻の感想を書いていきます。
第一巻では昔死んだ良太の幼馴染であるクロネコが現れますが、彼女は黒羽寧子と名乗り良太のことを忘れていて自身を魔法使いと言います。
魔法使いは彼女以外にもおり、彼女たちは1日1錠薬を飲まないと死んでしまう制約がありました。
そして不注意から薬を燃やしてしまった彼女たちは製薬工場へ乗り込みます。
そこで寧子が待ち受けていた敵の魔法使いに切り刻まれたところで終わりました。
ラスト良太が何か思いついていましたが一体何をするのか。
第二巻楽しんで読んでいきましょう!
あらすじ
寧子が切り刻まれたのを見た良太は敵の魔法使いである沙織を背後から心臓を刺します。
良太は佳奈から沙織の能力を聞いていたのです。
一つは何でも切り刻む能力。
もう一つは1分だけ時間を巻き戻す転時能力であることを。
そしてその能力は使用者以外は記憶が残らず、使用者はしばらく魔法が使えなくなる欠点がありました。
心臓を刺された沙織は止む無く転時能力を使います。
時間を遡ったことで良太は沙織と対峙する寧子を見つけた場面に戻りますが、前回寧子がクロネコである証拠のほくろを見つけたことも忘れてしまいます。
そして沙織が魔法を使えなくなったことに気付く寧子。
寧子は良太と共に沙織の捕縛に成功します。
しかし魔法が使えなくなったことで防衛が失敗したことを本部に悟られた沙織は遠隔操作により死ぬスイッチを押されてしまうのでした。
体が崩れ解けていく沙織。
その残骸の中蠢く黒い物体を寧子は見つけます。
それは魔法使いのデバイス「ハーネスト」に戻ろうとしており、驚いた良太はそれを踏みつぶすのでした。
そして良太は気づきます。
ハーネストはHarnessed(馬具に繋がれた)ではなくHer nest(彼女の巣)という意味だったことに。
3人で3か月分の薬を見つけた良太と寧子は急ぎ佳奈の元へ戻ります。
しかし佳奈の元に戻れるであろう時間は前回薬を飲んでから42時間後でした。
家に戻ってきた2人は虫の息ながら生きてる佳奈を見つけます。
そこにはカズミもおり最後の1錠を2人で半分に分け生き永らえていたのです。
薬を手に入れた彼女たちは時間を得ることが出来、寧子も無事鎌倉へ行き初めて海を見ます。
それに感動する寧子を見て、良太も海を見せることが出来て良かったと思うのでした。
それからしばらく寧子は学校に通いながら、佳奈が予知した誰かの死を回避しようと奔走します。
それに付き合う良太。
そしてある日、良太は寧子から逃げるときに預かったと言う電池の切れた情報端末と宇宙人の受精卵が入ってると言う容器を受け取るのでした。
しばらくして今まで中止していたダムの建設工事が再開します。
それに伴い寧子と佳奈が住んでた廃村の測量が始まります。
住む場所を追われた2人。
良太は2人を天文部が所有する天文台に案内し、そこに備えられている宿泊施設へ行きます。
しかしそこには同じく住む場所を追われたカズミがいました。
そして翌日、カズミは転校生として良太たちのクラスに現れます。
沙織を倒された本部では魔女たちの管理責任者らしき男が責任を追及されていました。
しかし逃がした魔女のうち3人の居場所を大体把握した男は現場にAクラスの魔女を派遣済みだと言い、さらにAA+クラスの魔女も向かわせて事態を収拾すると言うのでした。
3人の寝床となった天文台にカズミと同時期に転校してきた鷹鳥小鳥という後輩が現れ、天文部に入部したいと言います。
待望の新入部員を歓迎する良太。
翌日の夜、天文台を寝床にするため強制入部した寧子とカズミ、動けない佳奈、そして新入部員の小鳥と良太は天体観測に行きます。
そこで小鳥は良太に宇宙人を見たことがあると言い、良太は小鳥の首にハーネストがあるのを見てしまいます。
その直後、佳奈は寧々が小鳥に殺される予知を見るのでした。
そのことを伝えられた良太は意を決して小鳥に魔法使いであると気づいたことを告げます。
それに慌てふためいた小鳥はここにいる良太以外が魔法使いであることにも驚きます。
そして小鳥は今までの経緯を話すのでした。
小鳥も3人と同じ輸送中の事故で逃げ出したこと。
千絵という少女と一緒にいてその子の力で高校に転校するも、千絵は薬の節約に失敗し死んでしまったということを。
千絵の残してくれた薬で今まで生き永らえてきたと。
最後に小鳥は自身の能力が自分と人を入れ替える転位で一度使うと魔法がしばらく使えなくことを告げます。
そして殺したりしないと言う小鳥に、寧子は疑いたくないと普通に接し、良太も警戒を解き天体観測を続けるのでした。
その帰り道佳奈は良太にそっと言います。
予知で死ぬ対象が寧子から良太に変わったと。
翌日の放課後、急ぎ天文台に戻った良太は佳奈から殺される状況を聞きます。
殺される場所は湖畔で殺され方はわからず、死体の横に小鳥が立っていたということでした。
良太が絶対湖に行かないと決意するも予知は変わらず、残りの3人が天文台に集まるとカズミの無線に連絡が入ります。
シノと呼ばれる少女が湖近くの公園で刺客に追われていて助けてほしいと。
それを聞いた寧子は皆の制止を振り切り助けに向かい、良太もそれを追いかけます。
湖には口からレーザーを放つ魔法使いがおり、助けが間に合わずシノはレーザーに撃たれて死んでしまいます。
それを見て敵に突っ込もうとする寧子を魔法を使えなくなるスイッチを押して止める良太。
そしてそこに小鳥が現れます。
敵に気付いていない小鳥のため良太は寧子にアドバイスをし敵の気を引いてもらいます。
アドバイスから敵の攻撃を避ける寧子。
その間に良太は小鳥の元へ向かいます。
小鳥は街頭に自身の手を縄で結び寧子と入れ替わることで寧子を助けようとしていました。
それを見た良太は小鳥と敵を入れ替えさせ、驚いている隙に敵の魔法が使えなくなるスイッチを押すのでした。
ここで2巻は終わりです。
感想
沙織に時を遡る力があるとは…
そんなんわかるわけないでしょう!?
1巻ラストからどうなるかと思ったらこういう事だったんですね。
とりあえず無事寧子が死ななくてよかったです。
あとは良太に寧子がクロネコであることを忘れさせることで、読者にのみ伝えたことには何か伏線があるんでしょうか。
今後の展開に期待しましょう。
あとは沙織の死体から出てきた寄生体の正体ですね。
現状、魔法使いの少女たちが言っている宇宙人が有力ですがその実はなんなんでしょうか。
良太に渡された情報端末と宇宙人の受精卵も気になりますし、急に謎が増えましたね。
それにしても佳奈が早速死ななくて安心しました。
カズミ、グッジョブと言わざるを得ないです。
でも佳奈も動こうと思えば動けるというカズミの言葉が気になりますね。
予知以外にも能力を持っていそうです。
全身不随は嘘じゃなさそうですし、サイコキネシスみたいな念動力系でしょうか。
そしてラストの小鳥に関しては騙されましたね。
死体の横で笑ってたって言われたら殺したと思いますよね。
実際は小鳥は困ると笑う癖があったようです。
だとしても自身と敵を入れ替えると言う発想が小鳥になかったのは驚きでした。
入れ替わる本人だから入れ替わった後のことに干渉できず、しかも魔法も使えなくなるから入れ替わった対象の処理について深く考えてなかったのでしょうか。
距離の制約がどれだけあるのかわかりませんが、自身が死ぬ直前に入れ替わりさえすればタイマンで奇襲なら負けなしですね。
さて第二巻でカズミが合流し、さらに小鳥が増えました。
謎も増えましたし、現地に派遣したAクラスの魔法使いも気になります。
第三巻で少しは謎が解けるのでしょうか。
恐らくまだ増えますね。
ということで第二巻の感想を終わります。
ではまたノシ