漫画を読んで感想を書いていくブログ

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リライフ ReLIFE 第15巻 あらすじと感想

引き続きリライフ15巻の感想を書いていきます。

とうとう15巻、最終巻ですね。

毎日1冊ずつ読んで長かったようで短かったような感じで終わってしまうことにちょっとした寂しさを感じます。

14巻では海崎と日代の残りの高校生活が描かれていました。

皆で初詣に行ったり、大学の合格発表を見たり、そして卒業旅行に行くことになります。

そうやって過ごす中、今の生活が終わってしまい皆と別れることへの寂しさや未練を解消していきます。

そして卒業式のリライフ最終日、夕日で赤く彩られた学校で海崎と日代は抱きしめあい別れを惜しむのでした。

それでは15巻のあらすじと感想を書いていきます。

大人に戻る2人に何が起きるのか。

リライフ最終巻、楽しんで読んでいきましょう!

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リライフ ReLIFE 15巻(左:大人版日代、右:大人版海崎)

あらすじ

 

リライフ最終日、海崎の部屋で夜明は海崎にリライフ終了を改めて告げます。

夜明は約束通り1年のリライフをやり遂げた成果として海崎に斡旋できる就職先の資料を渡しました。

そして夜明は海崎にリライフはどうだったか尋ねます。

その質問に海崎は笑顔で最高だったと答えたのでした。

そんな海崎に夜明は言います。

海崎は皆に多くの影響を与え、そしてそれは記憶が消えたとしてもきっと証として残りますよと。

そして海崎に最後の大人に戻り周りの記憶が消える薬を渡し、海崎はそれを飲み眠りに就くのでした。

同時刻、日代の元には小野屋が来ていました。

日代は小野屋に感謝を言い、小野屋も日代にリライフの成果である斡旋できる就職先の資料を渡します。

本当にリライフは成功だったのかと1年目の失敗を引きずっている日代を見て、小野屋は自信を持って大人に戻ってから成功であったことを証明してほしいと激励し最後の薬を日代に渡します。

その薬を渡され、日代は別れは辛いと言いました。

でも今の自分は昔と違って別れを悲観するだけじゃない、温かい気持ちを感じていてそう感じさせてくれた2年間は自分の宝物であると言って薬を飲むのでした。

そして日代が眠りに就く間、小野屋は日代に代わりコップの片付けをします。

コップの片付けを終えた小野屋はベッドの上で布団も着ないで寝る日代を見つけると、日代に布団を掛けます。

その時、床に何か落ちた音に気付く小野屋。

そこにはペンが落ちており、小野屋は日代の手の平に書かれているものを見つけてしまいます。

「私は海崎新太に恋をした」

海崎が被験者であると思っていた日代は寝てしまう直前に保険を掛けていたのです。

2人の幸せを願う小野屋はそれでも職員としてその証拠を消さなければならず、泣き崩れるのでした。

翌朝目を覚ました2人は携帯についてるストラップを見て、何故付けてるのか疑問に思います。

2人の記憶から互いの記憶は消えてしまっていました。

数日して未だに就職先を決めない日代にため息を吐く小野屋に夜明は後輩ができると言います。

リライフを体験した海崎は今度は自分がこの素晴らしい体験を誰かに伝える仕事をしたいとリライフ研究所への就職を決めていたのでした。

そして無事リライフ研究所に就職が決まった海崎は初出勤をするため準備をし最後にストラップのついた携帯をポケットにしまいます。

入社して数日、リライフ研究所では新人歓迎会が開かれました。

久々の大人の席に緊張する海崎はとりあえずはと目立たない席に座ります。

するとそこに女性が来てそこはくじで決まった私の席ですよと海崎は言われます。

海崎は慌てて謝ると席を譲り、その出来事に既視感を覚えるのでした。

一次会も終わり新人だからと会場に忘れ物がないかチェックさせられた海崎は遅れて店の外に出ます。

するとそこには先程席を譲った女性が立っていました。

女性は海崎に2次会の場所を教えるために残っていたと言います。

しかし海崎は2次会には行かない旨を伝え、2人はその場で別れの挨拶をします。

そしてその場を離れようとする海崎を女性は呼び止めるのでした。

女性は海崎が元被験者であることを1次会で聞いており、自分も元被験者であると言い、お互い去年まで高校生だと知った女性は海崎に言葉足らずに携帯の番号を尋ねます。

それに再び既視感を覚える海崎。

そして女性が取り出した携帯についたストラップを見た海崎の脳裏に忘れていた高校生活の光景が次々に浮かび始めます。

それは段々と色づきやがて先程の席を譲った女性と高校生活初日に席を譲った女子が重なります。

その女子の名前を何度も漏らす海崎。

名前は疑問形から確信へ、そして愛おしさのこもったものになります。

それを不思議そうに見る女性に海崎は自身の携帯を見せます。

女性がつけた青いストラップと同じ、赤いストラップをつけたものを。

それを見た女性の脳裏にも忘れられた光景が次々に浮かび、そこには日代の頭を撫でながら笑う海崎の姿があるのでした。

手の平を見つめる日代。

リライフ最終日そこに書いた言葉を思い出した日代は海崎の名前を呟きます。

そして2人は名前は呼びながら抱きしめあい、海崎は忘れてしまった謝罪を、日代は再会できた喜びを伝えるのでした。

公園のベンチに2人で移動した海崎は日代が被験者であったことに驚き、日代は自身が高校生でなかったことで嫌いになったかと海崎に尋ねます。

海崎は高校時代、相手が高校生だからと気持ちを抑えていたけど大人ならその気持ちを抑えなくていいと言い日代を抱きしめ改めて愛の告白をします。

それに応じた日代は夜の公園のベンチで高校時代にできなかったキスをするのでした。

後日、とうとう海崎も担当になり被験者の元へ行くことになります。

見覚えのある家のインターホンを鳴らす海崎。

すると玄関の扉が開きそこには大神がいました。

そう、海崎の担当する被験者は大神の兄だったのです。

海崎を忘れている大神に海崎は笑顔で兄の友人であると嘘を吐きます。

怪しむ大神に兄のプロフィールと経歴を説明し、なんとか玄関をくぐった先には狩生が立っていました。

大神と狩生を見た海崎は2人をからかい、兄の部屋に向かいます。

からかわれた2人は海崎を怒るもなぜか懐かしさを感じているのでした。

兄の部屋に半ば強引に入った海崎は自己紹介をします。

そしてリライフの説明をされて渋る兄を見て海崎は今の自分を変えてみませんかと後押し尋ねます。

「リライフしてみませんか?」と。

その夜、海崎の部屋に集まる海崎、日代、夜明、小野屋の4人。

大人の姿で集まった4人は高校時代の思い出をたくさん話そうと乾杯をするのでした。

これでリライフは終わりです。

単行本にはこの後、後日談が書かれています。

海崎と日代、夜明と小野屋のそれぞれのやり取りや、大神と狩生の結婚式に大神の仕事などです。

描き下ろしですので気になる方は読んで見てください。

 

 感想

主人公は海崎だし、ヒロインは日代ですが!

私はやっぱり小野屋が大好きです!

日代の手の平に書かれたものを見つけてしまったときに小野屋が泣き崩れる場面。

小野屋の心情がわかるだけにもらい泣きしてしまいました。

海崎と日代の事情を知り感情を素直に表に出して読者の代わりに言いたいことを言ってくれる小野屋は本当にいいキャラです。

リライフの終了と共に海崎と日代の2人は互いを忘れてしまうのですが、小野屋の手引きで同じ会社に入ることになり、新歓でも2人きりになることができたわけです。

小野屋、あんた本当にいい奴だよ!

とまぁ、小野屋愛についてはここらで終わっておくとして2人が再会し思い出すことが出来て本当によかったです。

お互いが高校で出会った日に印象が残った場面を順番に追っていく演出は読者にも1巻を想起させて懐かしさを感じさせてくれたと思います。

そして互いが思い出す場面。

そのきっかけがストラップというのが最高ですね。

このストラップを見たら思い出しそうだと言ってお互いプレゼントしたものですから。

思い出す場面も顔が見えないモノクロから始まり、だんだん色づき明確になったあとお互いが最初に印象に残ったであろう場面を思い出す演出も憎いです。

そしてその後互いに名前を呼びあい抱き合う場面は本当に良かったと涙ぐんでしまいました。

長く葛藤しながら高校生活を過ごし相手に忘れられようとも想いを告げて、でも最後には日代が忘れたくないと言って別れたのを見てたから尚更ですね。

この後公園のベンチに行き大人になったらさせて欲しいという約束を守ってキスした場面も印象に残るいい場面でした。

そして最後に海崎が大神の兄の元を訪れた場面で大神と狩生が出てきます。

その時2人が右耳にお揃いのピアスをしててそれが日代に渡した髪留めや、海崎と日代がしてるストラップと同じ柄なのを見た時は胸が熱くなりました。

記憶が消えてしまったとしても2人の中には海崎と日代と過ごした証が残ってるんだなって。

あとは非常に書きたいんですが、おまけストーリーの感想は割愛します。

 

最後に『リライフ』とうとう終わってしまいました。

いい作品が終わるときのこの寂寥感は何度覚えても慣れませんね。

ラストは見たいけど、でも終わってほしくないという感覚、皆さんも感じたことあると思います。

でもこの感覚を覚えるってことはそれだけいい作品に出会えたってことでもあり喜ばしいことです。

自分はこのリライフという漫画に出会えて本当によかったと思います。

登場キャラたちの掛け合いは本当に面白くて沢山笑わせてもらいました。

それぞれの登場人物が悩み立ち止まった時に掛けられた様々なアドバイスは大変胸に来ました。

そして皆に助けられながら壁を乗り越えていく登場人物たちには感動と勇気をもらえました。

リライフと言う漫画は『最高だった』!